東欧・バルカン半島縦断旅行記(モンテネグロ・コトル編)

11月9日、今日はドブロブニクを出て、モンテネグロのコトルに向かう。ドブロブニク旧市街からバスで少し郊外のバスターミナルに向かう。ちなみに徒歩だと旧市街のピレ門からバスターミナルまで30分かかる。

コトルまでのバスの価格は110クーナ。コトルまでは90キロ位の道のりで、所要時間は2時間ほど。11時発のバスに乗り、アドリア海沿いをひたすら走る。途中クロアチア出国審査とモンテネグロの入国審査があるが、係員がバスの中でパスポートを集め、スタンプが押されたパスポートを返すという簡単なもの。審査官との受け答えは必要なくバスの椅子に座っているだけなので非常に楽。

途中ヘルツェグ・ノヴィを経由し、13時過ぎにコトルに到着。到着してすぐ、ベオグラードまでのバスチケットを30ユーロで購入。今日の19時発の便をチケットを買ったので、それまで6時間程度コトルを観光できる。

コトルのバスターミナルは旧市街まで徒歩圏で途中にスーパーマーケットがある。モンテネグロの物価は激安でライム味の瓶ビールが1本60セント。

コトル

モンテネグロにある、アドリア海で最も深く入り組んだフィヨルドに似たコトル湾の最奥に位置する小さな街、コトルの旧市街は世界遺産になっており、いくつかの歴史ある教会や美しい歴史的建物が建ちならぶ。

コトル湾は北欧のフィヨルドに似た感じで、深く入り組んでおり、ここから外洋は見えない。

モンテネグロの旧市街に到着。

聖トリプン大聖堂(St. Tryphon Cathedral)

モンテネグロの旧市街の入口にある、ロマネスク様式のこの建築はコトルの中で最も有名な教会。優雅で美しいこの大聖堂は12世紀に建てられたが、幾度かの地震で壊れ、現在の建物は1667年に再建されたもの。
バロック様式の堂々と正面に聳える双塔は、地震後に加えられたもの。
内部の2階には聖遺物展示室があり、金色に輝く聖具の数々や古書、釣鐘などが展示されている。

まるで中世で時が止まったような街並み。全体的に少し古ぼけた建物が並んでいる。

聖ニコラ教会

コトル旧市街の中心のスヴェタ・ニコラ広場に面している。1909年に建設されたロシア正教教会で、広い教会内には金や銀のイコンがたくさん並んでいる。

旧市街の裏手は山になっている。ちなみに山に登る階段があり、旧市街全体を眺めることができる。

旧市街から近いコトル湾に面した遊歩道。青い空と山、水面の対比が美しい。地元民のおじさんが釣りをしていて、小さいイカを釣り上げていた。自分とふと目が合い、嬉しそうに親指を立ててくる。田舎ののどかな光景。

時刻は16時、夕日が岩山に反射してきた。

夕日が落ちてきた、水面に山々が反射して鏡張りの状態になっており美しい。

湾の水面は静かで落ち着いているから、山が水面に綺麗に映っているのだろう。

コトルは非常に小さい街で極端な話、最短30分あれば旧市街を回ることができる。普通に回っても1時間あれば十分なレベル。コトル湾を眺めたり、裏山に登って町全体を眺めるならば+2時間は必要か。旧市街の建物は結構古びていて、中世にタイムスリップした気分になれる。コトル湾の眺めも美しく水面に映る山々も見逃せない。歴史と自然の両方を短時間でコンパクトに楽しめるお得な場所。

バスターミナルに戻り、ベオグラード行きのバスに乗る。バスは夜半零時過ぎに、モンテネグロとセルビアの国境に差しかかった。バスを降りて、出入国審査のブースに並び、ハンコを貰う。国境は山奥で星空が綺麗で、星くずをばら撒いたような夜空だった。

夜明けのバスの車窓。ベオグラードまであと数時間。

翌朝6時50分、バス運転の「ベオグラード!ベオグラード!」という声でこの旅の最終目的地への到着を知った。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA