ベラルーシ ミンスク

キエフから、早朝の飛行機でベラルーシの首都ミンスクへ向かう。

べラヴィア航空

ミンスク

ベラルーシ共和国の首都ミンスク。ロシアとヨーロッパの中間に位置しており、ロシアやポーランド、ドイツ等の領土となった後にソビエト連邦の一員になり、ソ連崩壊後独立した激動の歴史を持つ。第二次世界大戦で市街が完全に破壊されたため、 現存する建物は旧ソ連時代に建てられたものが多く、旧ソ連の面影が色濃く残る都市。

ベラルーシはロシアの衛星国と言われるほど、ロシアとの結びつきが強く、また、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領による独裁が続いており、欧州最後の独裁国家と言われている。 最近まで鎖国に近く、自由旅行ができない状態にあったベラルーシは、ビザの手続きがややこしく旅行者は殆どいなかったが、(自分が行ったときはビザを頑張って手続きした)2020年現在は日本人にはビザ免除で入国でき、旅行のハードルがかなり下がっている。ロシア語ができないと少し難しい部分があるが、ロシア圏に慣れた人はチャレンジしてみてもいいだろう。

★ミンスク空港から市内へのアクセス

バス・300Эが、ミンスク空港と街の中心である、ミンスク鉄道駅との間を約1時間で結ぶ。
料金:4ルーブル(約210円)(2020年現在デノミネーション後価格)

午前11時、空港から300番バスで走ること1時間、ミンスク駅に到着。ここからミンスク市内の観光を始める。

勝利広場

勝利広場はミンスク中央駅の駅前通りにある広場。第二次世界大戦の独ソ戦の勝利を称える像が建てられている。
高さ38mの記念塔は衛兵が守っていて、広場の中央には、戦争で亡くなった兵士や市民を悼む永遠の炎が燃え続けている。

勝利広場

ミンスク門

ミンスク駅を背にして立つと、正面の幹線道路を挟んで左右対称に配置されたスターリン式建築 ビルがある。通称ミンスク門というらしいが、実態としてはビル。ビルには、当時の党首、エンジニア、兵士の彫刻が施されている。

ミンスク門

ミンスクは第二次世界大戦で原型を面影を全く留めない程に破壊されたため、戦後ソ連による計画に基づいて町の復興が行われ、市街は旧共産圏特有の巨大なビルが整然と立ち並ぶ街並みになっている。

独立広場

ミンスクの中心である独立広場。周囲には国会議事堂等政府機関や教会が立ち並んでいるが、意外にも広場の地下はショッピングモールになっている。

独立広場

ベラルーシ国会議事堂

独立広場の一角には国会議事堂があり、議事堂の中央上部には大きな国章が掲げられ、国章の上にはベラルーシ国旗が翻っている。
国会議事堂の前には、レーニン号がソ連時代と変わらずに建っている。他の旧ソ連諸国は独立時にレーニン像を撤去したが、ベラルーシはロシアとの結びつきが非常に強いこともあり、そのままにしている。

国会議事堂

聖シモン・聖エレーナ教会

聖シモン・聖エレーナ教会

独立広場に面して建つ聖シモン・聖エレーナ教会。赤レンガで造られているため通称「赤い教会」と呼ばれている。1910年にベラルーシ人の市民活動家・エドヴァルド・ヴォイニロヴィッチの寄付によって建てられ、教会の名はヴォイニロヴィッチの亡くなった子供シモンとヘレナから名付けられた。
聖シモン・聖エレーナ教会はゴシック様式とロマネスク様式が混ざりった複雑な様式で造られているため、見る方角によって色々な形に見える。
教会の敷地には核の被害を受けた国を紹介するモニュメントがあり、 長崎の浦上天主堂から贈られた鐘、広島、長崎、何故か福島の土を入れたカプセルが埋められている。

ミンスクのメイン通りの独立大通りの両側には旧共産圏風の重厚感があるビルが建ち並んでいる。独立広場から独立大通りを約600m進むと、ロシア革命に因んで名付けられた十月広場に到着する。

独立大通り

KGB本部

独立大通りに面して建つ荘厳な建物はKGB本部。他の旧ソ連諸国では旧ソ連の負の遺産として真っ先に廃止された組織が、ベラルーシでは今もそのまま残っている。ここにもベラルーシとロシアの関係の深さが伺える。

KGB本部

さらにまっすぐ歩いていくと、十月広場がある。

十月広場

ミンスク中心部にある広大な広場。
広場の西側にはいかにも旧共産圏風の共和国宮殿、東側にはギリシャの神殿風の文化宮殿が建ち、南側にはベラルーシのゼロKmポイントがある。

共和国宮殿

十月広場に面して建つのは共和国宮殿。ただ、王族が居住していた歴史ある建物ではなく、2000年に完成しコンサートホールとして使われている割と最近の建物、文化センター的な建物。旧共産圏の国々ではこの様な巨大な公共建物を「宮殿」と呼ぶ事が多い。

共和国宮殿

労働組合会館

十月広場の右手には荘重なギリシャ神殿風の建物がある。これはなんと労働組合会館。労働者の国旧ソビエト連邦ならではの建物。まあ、何というか労組は組合費で箱もの作るの好きだねえ。自分が所属している労組にもその傾向が。。。

労働組合会館

十月広場を左に見て坂を下りていくと、これまた立派な建物がある。この建築物はベラルーシ国立ボリショイ アカデミー劇場

ベラルーシ国立ボリショイ アカデミー劇場

街中にある緑の多い公園がある場所に立っているオペラシアター。建物の作りはかなり立派。安い席だと400円位でオペラを見れるそう。

ベラルーシ国立ボリショイ アカデミー劇場

聖霊大聖堂

スヴィスラチ川沿いの小高い丘の上に建つ聖霊大聖堂は、二つの搭をもつ緑屋根のロシア正教会。1633年にカトリック教会の修道院として建てられたが、1852年にロシア正教の教会に改装された。美しい2つの塔を持つファサードには、モザイクの聖母が描かれている。

聖霊大聖堂
聖霊大聖堂
聖霊大聖堂

St.Losif Roman Catholic Church

聖霊大聖堂のすぐ先にある小さな教会。この美しい教会の地下には、隣接する建物への地下通路があるそう。

St.Losif Roman Catholic Church

Cathedral of Saint Virgin Mary

先ほどの聖霊大聖堂の近くにある大聖堂。聖霊大聖堂と外観は似ているが、当初は1710年に住宅として建てられたもので、上部の2つの塔を建設し、1773年に現在の姿になった。

Cathedral of Saint Virgin Mary

ミンスク市庁舎

レーニン通りに面する小さな市庁舎。元々は、16世紀に造られたものだが、火災や戦争で廃墟となっていたものを、2003年に再建しており、今でも現役の市庁舎として使われている。

ミンスク市庁舎

アフガニスタン出兵慰霊碑と天使の像

このアフガニスタン出兵慰霊碑と天使の像は、1979年から始まったのソ連によるアフガニスタン侵攻時に、ベラルーシから出兵し亡くなった700人の兵士の偲ぶもの。
ここは公園になっていて、周囲には川が流れのんびりと過ごせる観光スポットになっている。

アフガニスタン出兵慰霊碑と天使の像

ミンスクの観光を一通り終えた後、地下鉄で郊外のホテルIBBに向かう。

ミンスク地下鉄のホームには鎌とハンマーのソ連のシンボルが残されており、ソ連の雰囲気がそのまま残っている。天井はライトが散りばめられていて、プラネタリウムのよう。

ミンスク地下鉄

今日のホテルはミンスク郊外にあるIBBホテル。地下鉄の駅に近いので、中心部から30分以内にアクセスできる。部屋は広く近代的。

http://ibb.by/en/

ホテルの近くでお酒を買い晩酌。ロシア圏はお酒のバリエーションが多い。Apple Jackというカクテルが結構好みだった。

翌日の昼に、バスでミンスク空港に向かい、イスタンブール行きの便に乗り込む。ミンスク空港でトルコアイスが売っていたので、真冬ながら買って食べる。

イスタンブールに向けて離陸。ミンスクの夜景。

イスタンブールでの乗り継ぎ時間に、市内に出てアクサライ駅近くのお店でファラフェル(ひよこ豆をすりつぶしたコロッケ)を晩御飯に食べる。

ファラフェル

深夜1時にイスタンブールから関空に向けて出発し、17時半に関空に到着。4日間の弾丸ウクライナ、ベラルーシ旅行を終えることができた。

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