東欧・バルカン半島縦断旅行記(ポーランド・アウシュビッツ編)

11月1日、11月に入り秋も深まってきた。ただ、北欧のフィンランドから南下してきているので雪がなくなり、気温は下がってきている。季節は冬に向かうが、南下しているので気温は高くなるという、季節に逆らう不思議な感じ。

リトアニアまでは雪があったが、ポーランドに入ると雪は消え晩秋の紅葉が目立つ。

リトアニアのヴィリニュスを出発したバスは5時20分にワルシャワ中央駅に到着。その足で、アウシュビッツを目指すため駅の切符売り場に行き、クラクフまでの切符を買う。値段は1200円位。6時にワルシャワ中央駅から電車が出発し、3時間後にクラクフ中央駅 (Kraków Główny) に到着。すぐに駅に隣接するバスターミナルに行き、アウシュビッツまでの切符を買う。料金は12PLN(340円)。
所要時間は約1時間半。 途中バスが故障し、路上でいきなり止まる。運転手が修理しようとするが、10分経っても終わらない。数人の乗客は諦めてバスを降りだす。25分後、エンジンがかかりやっとバスが動き出す、車内は拍手喝采。

11時前にアウシュビッツに到着。入場料は無料だった。
アウシュビッツは、4月1日~10月31日の10:00~15:00はガイドツアーに参加しないと入場できないが、本日11月1日からはツアーなしで個人で自由に観光できる。個人旅行派の人は11月~3月のオフシーズンがオススメ!!

アウシュビッツに入場してまず目に入ったのは、「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」と書かれている門。よく「ARBEIT」の「B」が逆さまになっていて作者の抵抗だとか言われるが、真相は謎のまま。

ただ「働けば自由になる」という言葉は完全に嘘であり、生きてここを出られた人は10人に1人もいなかった。

煉瓦造りの収容棟が並ぶ中、最初に4号棟に入り、ここにはガス室の様子がわかるジオラマや、大量に使用されたチクロンBの空き缶などが展示されていた。「チクロンB」は、大虐殺が行われたガス室で使われたガスで、もともと殺虫剤だったが人間用に転用していた。

次の5号棟では、大量のメガネ、靴、カバン、生活用具から義足、義手までが展示されおり、その量の分だけ殺害されたと考えると気分が重くなる。

収容所全体、そして各種施設周辺は有刺鉄線で厳重に囲まれ、 高圧電流が流されていて、事実上脱走は不可能だった。

レンガ造りの居住棟は、防寒の措置はほとんどなく、狭い板のベッドに数人が押し込まれるという劣悪な環境だった。

現在は残された建物の一部が博物館として、さまざまな資料が展示されている。

鉄条網に囲まれたアウシュビッツ収容所には、見張り小屋が建てられ監視されていた。勿論逃げようものなら、容赦なく銃弾が飛んでくる。

アウシュビッツ見学後は無料のシャトルバスでビルケナウに移動する。両者は3,5 km離れており、無料のシャトルバスで移動します。シャトルバスは、4月-10月は10分おき、11月-3月は30分おきに出ている。

シャトルバスに揺られ10分程度。ビルケナウ強制収容所に到着。

強制収容所へと続く線路。

莫大な人をこの収容所に運ぶために何と線路を引いていた。
第二次世界大戦中、この鉄道で終点まで運ばれて生きて戻れた人は、ほとんどいない。。満員列車でアウシュビッツに運ばれた人々は、到着後すぐに労働できる者とできない者に振り分けられ、労働できるものは労働、そうでないものはガス室送りとなった。

ビルケナウ強制収容所

アウシュビッツに比べビルケナウはとにかく広い。アウシュビッツは所狭しと建物が建っているが、ビルケナウは広大な土地にポツンポツンと建物が建っている感じ
とても重苦しいところだが、現実に起こったこととして自分の中に留めておく。

気づけば時刻は16時過ぎ。アウシュビッツは広大で丸一日は見て回るのにかかる。帰りは電車でクラクフに向かうことにする。 電車が出ているオシフィエンチム駅までは 、バスが出ており、10分程度で行ける。オシフィエンチム駅につき17時30分のクラクフ行きの電車に乗る。所要1時間で料金は10PLNで300円もしない。

オシフィエンチム駅、電車待ち時間が1時間ほどあった。広いが何もない駅。

クラクフへの電車の中、車両は古く日本の地方の各駅停車に似ている。

クラクフ駅に着き、ワルシャワまでの切符を買う。18時55分発の電車の切符をとれた。1等車の切符で料金は行きと同じ1200円。3時間ほど経った22時にワルシャワ中央駅に到着。

今日の宿は大手ホテルチェーンのイビスワルシャワ に泊まった。2000円ちょいと安い割に、大手チェーンだけあって中は綺麗。
https://all.accor.com/hotel/7125/index.ja.shtml

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