ヨーロッパ17か国周遊記(オランダ・ハーグ、デルフト、ロッテルダム、ユトレヒト、マーストリヒト編)

8月29日、今日は電車でオランダを一周する。オランダの面積は九州と同程度で頑張れば1日で1周できる広さで、ハーグ、デルフト、ロッテルダム、ユトレヒト、マーストリヒトを駆け足で回っていく。これらの都市は観光地がまとまっており、比較的短時間で見て回れる。都市間も電車で10~30分の都市が多く、マーストリヒトがアムステルダムから2時間半離れている以外は、アムステルダムから近距離の場所に主要都市が固まっている。それでは弾丸オランダ周遊旅行の始まり!

朝8時にアムステルダム中央駅に行き、インターシティに乗りハーグを目指す。アムステルダムからハーグへは1時間でアクセスできる。9時過ぎにハーグに到着。
オランダ第3の都市であるデン・ハーグは、国会議事堂をはじめとした政府機関や各国の大使館が集まる政治の中心の町。
オランダの首都はアムステルダムだが、国内の政治機構が設置されており、実際に政治が行われている中心地はデン・ハーグになる。

デン・ハーグ

デン・ハーグの中心部には、13~17世紀の間に建造された歴史ある建物が集まり、国会議事堂や総理府などもここにある。
この中で、最も古い建物が、フロリス5世によって建てられた騎士の館(Ridderzaal)と呼ばれる国会議事堂。
この「騎士の館」では毎年9月第3火曜日にオランダ国王による国会の開会式宣言が行われ、当日はパレードが行われ、かなりの盛り上がりをみせる。

騎士の館(Ridderzaal)

10時半過ぎにハーグ観光を終え、次にデルフトに向かう。ハーグからデルフトはわずか10キロしか離れておらず、 普通列車にあたるStoptrein で10分。

デルフト

デルフトで有名なのは、 白地に深いブルーの絵付けが美しい陶器「デルフト焼き」で、街は窯元や専門のショップが建ち並ぶ。

デルフト駅を出て左方向に10分程度進んでいくと、運河の先には旧教会が見えてくる。教会は見ての通り傾いている。

この旧教会の建設当時、建設に必要な土地が十分に確保できず、近くの運河部分を少し埋め立てて工事が進められた。工事を進めている最中に、地盤の緩い埋め立て地の上に建てたので、教会が少しずつ傾いていることに気づき、塔の途中部分から垂直となるよう修正され、現在の姿になっている。

旧教会から歩くこと5分、デルフトの中心部であるマルクト広場に到着。

マルクト広場でまず目を引くのは、「新教会(Nieuwe Kerk)」。マルクト広場に、市庁舎と向かい合う形で建つデルフトのシンボルマーク。教会というよりは塔といった見た目で、高さ100メートルの地点からは、デルフトの旧市街を一望できる。

新教会

1時間半ほどで、そそくさとデルフト観光を終え、12時の列車でロッテルダムに向かう。ロッテルダムへは電車で15分程と、これもまた近い。
ロッテルダムはアムステルダムに次ぐオランダ第二の都市。ライン川の河口に位置するロッテルダム港があり、2000年前半までは世界一の貨物取扱量を誇っていた。今は上海とシンガポール港に抜かれはしたが、依然として世界有数の港湾であることには変わりはない。オランダの他都市と比べて新しいビルが立ち並び、あまり歴史的な建物はない。歴史的建造物が好きな自分には見どころに欠ける感じがしたので、しばらく見て回った後、次の目的地ユトレヒトへ向かった。写真はオランダ一高いタワーユーロマスト。高いと言っても、180メートルしかないのだが。

ロッテルダム

ロッテルダムからインターシティに乗り40分、今日のオランダ周遊旅行の第一のお目当てであるユトレヒトに到着。ちなみにアムステルダムからは30分で行けるのでアムステルダムからの日帰り都市としてもオススメ。

ユトレヒト

オランダ第4の都市となっているユトレヒト。ミッフィーちゃんの作家ブルーノの故郷でもあることから、街全体にミッフィーちゃんを見つけることができ、信号や横断歩道にミッフィーちゃんが描かれている。

街の中心地は歴史的な感じが残っており、見どころが満載。

最初に向かったのはユトレヒトの町のシンボルであるドム塔。
ドム塔は1382年に建設されたオランダで一番高い塔で、465段の階段を登れば絶景を眺めることができる。天気の良い日には、30キロ先のアムステルダムまで望むことができる。内部を見学するにはガイドツアーに参加する必要があり、塔のすぐそばにある観光案内所で予約ができる。

ドム塔

ユトレヒトから今日の最後の目的地マーストリヒトに向かう。マーストリヒトへはインターシティで2時間。ベルギー国境にありアムステルダムからは電車で2時間半かかる。マーストリヒトに着いたときは17時を過ぎており、日が傾きだしていた。

マーストリヒト

マーストリヒトはオランダで最も古い町であり、ドイツとベルギーの国境近くに位置し、 街にはベルギーの影響でフランス語が飛び交っており オランダの他都市とは違う印象がある。また、EUに関する条約であるマーストリヒト条約が締結されていることでも有名。

さて、日が落ちる19時半までに観光を終えたいので、駆け足で駅から市内に向かう

マーストリヒト駅

市内に向かうには、駅を出てマース川にかかる聖セルファース橋を渡り、旧市街に向かい。 最初に向かったのは、城壁沿いにある「地獄の門」

地獄の門

この門は、13世紀に建てられたかなり古い城塞の門で、中世にこの門からペスト患者を追い出して、門外の収容所に収容したことから「地獄門」と呼ばれている。
ペストに侵された人々はこの門をくぐることを許されず、街から隔離され亡くなっていったそう。現在は博物館となっており、当時の様子が再現されている。

聖セルファース教会

フライトホフ広場の西側にはマーストリヒトを代表する教会である、「聖セルファース教会」がある。この教会の歴史は古く、実に4世紀まで遡る。聖セルファースはオランダ最初の司教とも言われている。この聖セルファース教会は、聖セルファースを祀る教会。聖セルファースはアルメニアに生まれ、ここマーストリヒトの司教となり、この聖セルファースが382年に没した時に彼の為に建てた教会が増改築され今の姿になった。

聖セルファース教会の真横には聖ヤン教会 (Sint Janskerk ) がある。
高さ70メートルの赤い塔が特徴的。 元々聖セルファース教会に付属する礼拝堂だったが、その後に分かれた。 中はプロテスタント教会特有な雰囲気で、床には1600年の時代の石が幾つも敷いてある。ちなみに 赤い塔には2.5ユーロで登ることができる。

聖ヤン教会

マーストリヒトの中心部にあるマーストリヒト広場に到着。マルクト広場の真ん中にある市庁舎は、今のEUとなるマーストリヒト条約が調印された建物。残念ながら現在内部見学は出来ず外観のみ。

中心広場であるマルクト広場から南に延びる通りを進み、聖マリア広場に出ると、聖母マリア教会が広場に面して建っている。聖母マリア教会は、11世紀に建てられたローマカトリックの武骨な雰囲気の教会で、海の守護神でもある聖母マリア像が有名。教会には敵の侵入を防ぐため正面には入口がなく、側面にあり少しわかりにくい。外見からして教会というよりかは、城壁といった感じ。

聖母マリア教会

マーストリヒトの見どころを一通り見て回った後、気づくと街が赤く染まり夕暮れは始まっていた。時刻は19時15分。マーストリヒト駅に戻るとアムステルダム行きインターシティに乗り2時間半かけてアムステルダムに戻る。アムステルダムに着いたのは9時過ぎで、晴れのマーストリヒトと違って雨が降っていた。元々アムステルダムは雨がかなり多いらしく、本来のアムステルダムを見た気がした。トラムに乗ってホテルに戻りオランダ最終日が終了。明日はベルギーのブリュッセルに向かう。

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