中東周遊記(カタール・ドーハ編)

1月18日、深夜2時半にドバイから到着し、カタールの入国審査を受け、到着ロビーに着く。ただ、まだ時刻は深夜3時。朝が来るまで空港の椅子で寝ることにした。

朝7時、目が覚めたので、空港から外に出て市内行きのバスに乗ろうとするが、どうやら、カードが無いと乗れないらしい。カードはどこで買えるか聞いたが運転手は英語を解さないようで、よく分からない。時間もあり朝で涼しいのでドーハ市内までの10キロを歩いて行くことに。(結局この日は30キロ位歩くことになった)

ドーハ

カタールは、アラビア半島から突き出したペルシャ湾の南岸にある小さな半島。
世界一の天然ガス生産国であり、豊富な資源に恵まれ豊かな国である。
ドーハその最大都市でカタール人口の大半が居住している。
人口は約245万人で、カタール人はわずか約30万人、外国人労働者が殆どで、カタール人は国営企業に勤め、エアコンの効いた部屋にこもっているため街中ではほとんど見かけない。
豊かではあるが、歴史も浅く見どころに欠け、「世界一退屈な都市」とまで揶揄されているドーハ。実際のところはどうだろう?

空港から歩くこと1時間、ドーハ市内の入り口にある剣の形をしたゲートの前に来た。いかにもアラビアンな感じがするゲート。

門をくぐってさらに進んでいくと、白いモスクもあった。モスクは新しく最近作られてようだ。

ドーハ砦( AlKoot Fort)

ドーハの中心部にある、スークワキフを泥棒から守るために建てられた砦。中には小さな博物館があり、芸術品が展示されている。

ドーハ砦にラクダ市場があった。
冬になるとドーハ郊外でラクダレースが行われ、かなりの盛り上がりを見せるらしい。 砂漠に暮らすベドウィンがラクダを連れてくるとのこと。

中心部にある、緑色のドームが特徴的なモスク。午前9時と日が昇ってきたが、中心部には人影はない。ドーハは中心部を歩いている人は少なく、みな車で移動しているようだ。

白い壁のアラビアン建物。風通し良さそう。

この近くにインド人が経営するカレー屋があり、朝9時だがマトンビリヤニを注文。店にはインド人が沢山いたが、よく朝からカレーを食べれるなと感心した。

ファナール カタール イスラム文化センター

この螺旋状のユニークな建造物は、中心部のスークワキーフや、ドーハ砦のすぐ近くにあるイスラム文化を知ることができる文化センター。イスラム文化を説明するパネルや祭りに使う道具等が展示してある。係員はフレンドリーで入り口で日本語のパンフレットを貰えた。中心部でアクセスも良いので、スークワキーフのついでに行ってみるといいだろう。

中心部の散策を終え、ドーハに面した海岸沿いの遊歩道を歩き、湾の反対側に向かってみる。

コーニッシュ

コーニッシュはドーハ湾に面したプロムナードがある場所で、ドーハ湾の向こうにユニークな形の高層ビル群が建ち並びスカイラインを形作っている。椰子の木が並ぶプロムナードは、7キロにわたって続いており、外国人が何人もジョギングしていた。

7キロのプロムナードをひたすら歩く。

歩くこと2時間近く、ようやくドーハ湾の向こう側のビル街に到着。この日は休日だったせいか、店も営業しておらず人影がないゴーストタウンと化していた。

円筒形のきゅうりのような建物はドーハ・タワー

ヨットのようなビルはカタール燃油公社のビル。

また2時間かけて、元来た道を歩き、ドーハ中心部へ戻る。往復4時間かかり、時刻は14時になっていた。海岸に突き出た道の先に、イスラム美術館があるので行ってみる。

イスラム美術博物館

ドーハ港近くにあるイスラム美術博物館は、カタール政府が建造した数多くのイスラム芸術を収蔵した美術館。
博物館の外観は、古典的なイスラム建築と近代建築を融合してとてもユニーク。
博物館内部には、陶磁器、ペルシア絨毯、金銀財宝、古代のコイン、イスラム絵画など様々なイスラム芸術のコレクションが展示されており、建物は新しく冷房も効いていて快適に芸術鑑賞をすることができた。
また、館内には眺めの良いカフェも営業しており、絵画を見た後はアラビアンスイーツとアラビックコーヒーを飲みながら休憩できる。

この素晴らしい所づくめのイスラム美術博物館、
入場料は何と無料!
これだけの美術館をタダで見せてくれるカタールの太っ腹さに感謝。

美術館を出ると、時刻は16時、日は傾き始め気温も下がりカタール人が夕涼みに街に出てきていた。屋台も出てナツメヤシの実やジュースを売り出している。

自分も屋台でジュースを買い、夕涼みをしながら公園の芝生で休憩して、通りの向こうに目をやると、とある光景が見えてきた。

インド人が車道のど真ん中を自転車で走っていると、後ろからランボルギーニに乗ったカタール人が接近しクラクションを激しく鳴らし、追い抜きざまにインド人に罵声を浴びせて去っていった。車道の真ん中を自転車で走るインド人もアレだが、特権階級のカタール人が出稼ぎ労働者の貧しいインド人に対して持っている差別意識が見えてしまい、金持ち国カタールの闇が垣間見えた気がした。

夕涼みで賑わう中心部を後にて、空港へと戻る。結局この日は30キロ近く歩き、筋肉痛がすごいことになった。

23時45分のブリティッシュエアウェイズに乗り、バーレーンに飛ぶ。カタールからバーレーンに飛ぶのに何故ブリティッシュエアウェイズかというと、この便は、カタール発バーレーン経由ロンドンヒースロー空港行きだからで、カタールからバーレーンまでの短区間だけ乗車した形になる。

【まとめ】

ドーハは、世界一退屈な町と揶揄されているが、見どころが全くないわけではなく、イスラム美術博物館でイスラム芸術や文化を学んだり、 ユニークなビル群を眺めながらドーハ湾沿いのプロムナード散策を楽しめたりできる。
ただ、一日あれば十分で物価も高めなので長期滞在には向かないかと。

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