南米・カリブ周遊記(キューバ・ハバナ編)

3月13日、バハマのナッソーからキューバのハバナに向かう。
11時のバハマスエアーでバハマに向かい、おおよそ1時間のフライトで、12時15分キューバのハバナに到着。
キューバはアメリカと仲が悪いので、アメリカからのフライトが飛んでおらず、航空便があるバハマとメキシコの間に挟む形の旅程にした。

キューバ・ハバナ

ハバナはキューバの首都で人口は約200万人、カリブ海の島々の中では最大都市。
植民地時代に建設された歴史あるコロニアル建築はハバナ独特の雰囲気を醸し出しており、世界遺産にも登録されている。
ハバナは歴史あるコロニアル風の 旧市街と、キューバ革命後に栄えた新市街に分かれており、どちらも見どころ満載。
半ば鎖国政策を敷いてきたこともあり、時代が1960年代で止まっている感じがする。 タイムスリップしたような感じと異国情緒あふれる街並みがキューバにの何よりの魅力。

★ハバナ空港から市内へのアクセス

ハバナのホセマルティ空港から市内へは、公共アクセスは無く、
(厳密には空港からまあまあ離れた大通りにバスが走っている)
タクシーでのアクセスになる。料金は20~25CUC 
言値は25CUCだったが、20CUCに値下げしてくれた。

★キューバの通貨・両替事情

キューバは特殊な二重通貨制度を用いておりCUCとCUPの2つの通貨が存在する。

CUP=人民ペソ:キューバ人用の通貨のこと。国内製品に対して利用。
 CUPで買えるものは非常に安く日本の何十分の1の価格。外貨両替不可。

・CUC=兌換ペソ:外国人向けの通貨のこと。海外からの輸入品などはCUC建て
 CUCで買えるものは高く日本浪の価格。外貨との両替ができる。

空港で両替して入手できるのは、CUCの方で、ドルやユーロなど様々な通貨から両替できるが、オススメはユーロからの両替。というのも、アメリカと仲が悪いこともあり、ドルからの両替には10%のペナルティーがかかるので、ユーロからの両替が一番有利。
日本円も持って行ったが、両替所でたまたまなのか断られてしまった。

CUCからCUPへの両替。CUPへはCUCから両替ができ、オビスポ通りのCADECA(両替所)で1CUC=24CUPのレートで両替ができる。

★キューバの物価

キューバの物価は非常に安く、ピザが一ホール5CUP=20円、ソフトクリーム1個1CUP=4円、といった感じで物価が恐ろしく安い。
ちなみに3ドルをCUCに両替して3日間十分に過ごせた。

ハバナ旧市街

ハバナの街並みは、1960代のクラシックカーが街中にあふれ、パステルカラーの建物や植民地時代のコロニアル建築もあり、異世界に来てしまった感じ。

国会議事堂

ハバナの街並みの中でも一際目立つ立派な建物が「国会議事堂」。
アメリカのワシントンD.C.にある連邦議会議事堂をモデルにしたと言われるこの建物は、真っ白で巨大なドームがとても印象的。
現在キューバとアメリカとは仲が悪いが、この国会議事堂が作られたのは、20世紀初頭のキューバがアメリカの傀儡国家だった時で、当時はまだアメリカと仲は悪くなかった。そういう背景でワシントンDCの国会議事堂をまねて作られている。
現在は国会議事堂としては機能しておらず、内部は一般公開されている。

グランテアトロ・デ・ラ・ハバナ

グランテアトロ・デ・ラ・ハバナはハバナ最大級の劇場で、夜になるとイルミネーションが輝き、タイミングが合えば外国人でも観劇ができる。

セントラル パーク (パルケセントラル)

ハバナ旧市街の旧国会議事堂に隣接し、中心にキューバ建国の父として称えられている、国民的英雄ホセ・マルティの大理石像がある公園。
旧市街の境目でもあるパルケセントラル。この公園を観光するというよりも、ハバナ市中観光のうちに知らず知らず通っている場所。
この近くにはクラシックカーが沢山駐車されており、 一つの撮影スポットとなっている。

モロ要塞

モロ要塞は、キューバ・ハバナ湾入り口、オールド・ハバナの対岸にある。
1640年に完成したモロ要塞は、ハバナ湾やスペイン艦隊の防衛のために建設された。 高さ20mの城壁を有するモロ要塞は、 カリブ海最強の砦といわれ、 数々の海賊の襲撃からハバナの街を守っている。
現在、要塞内部は、コロンブスの旅の軌跡や歴史などを展示する博物館となっておいる。要塞からみるハバナ湾や旧市街は眺めがよく、多くの地元民や観光客が訪れている。

モロ要塞の中を歩いてみる。

当時の大砲が残されている。

夕暮れ前にモロ要塞で、暇そうな警察官から声を掛けられ、WBCの野球日本代表についてあれこれ詳しく語ってきた。実際のWBCの日本戦の場面を挙げてバント戦術の是非等、色々議論を10分程度交わし、最後にキューバも応援するけど、日本代表も優勝を願っていると言ってくれた。めっちゃ気さくな警官で、キューバ人のフレンドリーさがよく分かった。

フエルサ要塞

フエルサ要塞は、スペイン人がハバナの街を守るために築いた要塞群のひとつ。ハバナ防衛のために築かれたモロ要塞、カバーニヤ要塞、プンタ要塞とともに世界遺産「ハバナ旧市街と要塞群」を構成している。
フエルサ要塞は1558年に木造要塞として完成したが、後に海賊に襲撃された際に焼失してしまったため、強固な石造りの要塞へと再建され、周囲は堀で囲まれた難攻不落の要塞と進化した。
現在フエルサ要塞は、キューバの歴史と海洋博物館として、観光スポットとなっている。

旧市街を歩いていると日が落ちてきたので、ホテルに戻る。
今日のホテルは Islazul Lincoln Hotel。
価格は3000円程度とリーズナブルだが、部屋はとても広く朝食ビュッフェもついている。 ビュッフェの味は・・・。といった感じだが、ご飯がイマイチなのはおそらくキューバ全般にいえるので、特に問題はない。

https://hotelislazullincoln.com-hotel.com/en/
(ホテルのHP)

ハバナ新市街

3月14日、今日はハバナ新市街に行ってみる。新市街は旧市街から歩いて1時間。ハバナ新市街は、キューバ革命以後栄えた街で、キューバ革命に関する広場や博物館等、キューバ革命に革命にまつわる観光地が盛りだくさん。

革命博物館

キューバ革命前まで、親米政権のバティスタ大統領官邸として使われていた大理石のドームを持った博物館。
キューバ革命の歴史について資料展示があり、英語でも解説がある。
1956年にカストロやゲバラら82名が、メキシコから密航してきたグランマ号や、1959年の大統領官邸襲撃の際、革命軍兵士が乗ってきたトラックも展示されている。

博物館の入り口にある戦車


マキシモゴメス像

革命広場近辺に建つ独立革命指導者のドミニカ共和国出身の マキシモ・ゴメス(Maximo Gomez Monument)の馬上像がある。この像は1935年に建てられたもので、イタリア人のアルド・ガンボ(Aldo Gamba)の作品。

革命広場

新市街の中心にある広場で、有名なキューバ革命の英雄チェ・ゲバラの壁のモニュメントはここにある。
かつてフィデル・カストロがこの広場ででよく演説を行っていた。
隣の情報通信省の建物に描かれているのはキューバ革命の指導者の1人カミロ・シエンフェゴス。道の向こうに高くそびえ立つ塔は、ホセ・マルティ記念博物館。

3人の顔が描かれたモニュメント、右端はゲバラ?

カミロ・シエンフェゴスのモニュメント

チェ・ゲバラのモニュメント

ホセ・マルティ記念博物館

革命広場の隣にそびえ立つ星形をした高さ109m の塔が「ホセ・マルティ記念博物館」。この塔は1996年、ホセ・マルティの没後101年を記念して建設され、内部には キューバ建国の英雄 ホセ・マルティに関する資料が多く保管されている。
ホセ・マルティは、19世紀後半のキューバの革命家で、第二次キューバ独立戦争を戦い、志半ばで戦死した。キューバでは建国の英雄として讃えられている。
この塔はハバナ市内で最も高い建物で、展望台に登ると革命広場周辺やハバナ市街全体を見渡すことができる。

入場料:1CUC(110円)、博物館:3CUC(約330円)、塔3CUC(約330円)、博物館と塔セット:5CUC(約550円)

塔のふもとから眺めたゲバラとカミロ・シエンフェゴスのウォールアート

塔の上から革命広場を眺める。

ハバナ旧市街方面の眺め。

大通りの突き当りにはカリブ海がある。

遠くに旧市街と国会議事堂が見える。

キューバ新市街を見終わった後、ハバナ旧市街に戻り夕食のピザ(10円)を食べた後、屋台で食べ歩きをしていたら一日が終わった。明日は16時15分の飛行機でメキシコのカンクンに向かう。

【まとめ】

キューバで何よりも魅力的なのは、非日常感や異国情緒を他のどの国よりも感じることができること。 キューバは革命以降、半鎖国状態なこともあり、海外の文化が入ってこず独自の文化が発展しており、他の国と隔絶した異世界といった感じ。
加えて、キューバは貧富の差が無いので非常に治安が良く安心して街歩きができ、街の人も素朴な感じで話してくれて純粋に会話を楽しめる。
また、物価が日本の数十分の一と世界トップクラスに安く、一日数ドルで生活でき、長期滞在も十分可能。
ただ、海外の物資が入ってこないので、食事の味がイマイチなのが玉に瑕。
キューバはこんな世界もあるのだなあと考えさせられ、勉強にもなる国なので、是非とも一度訪れてほしい。

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